囚人のジレンマ
二人のギャングが逮捕され、刑務所に拘留されている。二人はお互いに話をしたり、メッセージ
を交換したりすることが絶対にできない状態で、独房に入れられている。警察は重罪で二人を有
罪にするだけの十分な証拠はもっていないことを認めている。そのため、それより軽微な罪で、
ともに一年の禁固刑に処す意向をもっている。警察は同時に、二人の囚人に取引をもちかける。
それは、相手に不利となる証言をしたら釈放してやろう、ただし、パートナーは本件で三年の
禁固刑に処せられる、というものである。ただし、両方が相手に不利となる証言をした場合は、
二人とも二年の刑になるという。二人の囚人は、考える時間をほんの少しだけ与えられるが、
自分が最終的な判断を下すまでは、相手がどう決めたかを知ることは決してできない。そして、
ともに、相手も同じ取引をもちかけられていることを知らされている。さて、もしあなたがこの
ギャングの一人ならどうします?
考察
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考察
もし、相手が証言しないとすると……その場合、自分は証言しなかったら一年の禁固刑になるとこ
ろなのに証言すると釈放される。もし、相手が証言したとすると……その場合、自分は証言しなか
ったら三年の禁固刑になるのに証言すると二年の禁固刑となる。つまり、相手がどちらにしよう
と、相手に不利な証言をした方がこちらの刑期は一年短くなるということです。しかし、ここで
問題なのは相手も同じ結論を出す可能性があって、そうするだろうということである。両方が合
理的な人間であれば、ともに証言し、それぞれ二年の禁固刑になることだろう……取引がもちかけ
られる前は、あるいはともに証言しなければ一年の禁固刑ですんだのにね(苦笑)。まあ、「相
手に裏切られるのを恐れるあまり、相手を裏切ってしまう」というのは現実にもありそうな話で
ある……(涙)。
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